【航空】国際航空運送協会アレクサンドル会長「韓国は運送・保安に多くの投資、航空安全は世界トップクラス」[4/25]

「2017航空運航安全カンファレンス」に参加するため訪韓した国際航空運送協会(IATA)のアレクサンドル・ド・ジュニアック会長は最近問題になった米ユナイテッド航空のオーバーブッキング問題と関連、「ひどい事件であり、航空会社がしっかり対処できなかった」と明らかにした。

24日に行われた中央日報との単独インタビューでのこと。

――ユナイテッド航空の「オーバーブッキング事件を見てどのように感じたか。

「本当にひどい事件だ。航空会社が結局謝罪をしたがしっかり対処できなかった。だがこうした事件は本当に例外的なことだ。

年間40億人、1日に1000万人が航空機を利用して移動している。このため米国の航空運送業界全体に対し多くの規制をしなければならないという結論に到達するのは適切でない。

現時点では何をしなければならないのか、どのような措置が必要なのかなどをともに議論する必要がある」。

――昨年12月に韓国で機内暴力事件が話題になったことがある 乗務員がスタンガンなど物理的制止手段を積極的に使うべきだったという指摘も多かったが。

「もちろん機内暴力の乗客を阻止するために乗務員が拘束したりスタンガンのような物理的手段を使うことができる。しかしその後該当航空機が第三国に着陸した時に法的な問題が発生する可能性がある。

航空機自体にも国籍があり、該当乗客も国籍があり、飛行機が着陸したところも特定の国だ。これがすべて異なれば法的にどのように処理し、どの国の監査当局に渡すのか、どの国の法令で処理するのかなど非常に複雑な法的な問題が発生する」

――米国と英国がテロ脅威に備えるため中東から出発する旅客機に対し大型電子機器の機内搬入を禁止する措置を取った。

「決定そのものと決定した過程ともに不適切だったと考える。電子機器を機内に持ち込もうが貨物として搬入しようが爆発の危険があるならば同じように危険だ。また、これを決める過程で業界と十分な相談がなされなかった」

――航空機テロ脅威と関連し韓国の航空安全水準はどうなのか。

「どの国も事故や脅威に100%完璧に備えることはできない。ただ韓国は航空運送と関連した基盤施設と保安システムに相当多くの投資をしてきた。

このため技術水準や各種装備、これを運用する人材の水準は相当高い。全体でもトップ集団に位置すると考える。ただ課題もある。

韓国は早期に2014年に作られたモントリオール議定書を採択しなければならない。

議定書は機内暴力など乗客の不適切な行動に対しどのように対応して処理すべきなのか、これにより第三国に着陸することになった時に法的な問題をどのように解決すべきかなどの内容を含んでいる」

――米国が主導する保護主義の流れが航空産業にどのような影響を与えるだろうか。

「協会は障壁や障害物を高める部分に反対する。人や財貨の移動を妨げる障害が発生するのは悪材だ。航空産業は『自由の産業』だ。世界経済や個別の国の経済にも良いことはないと考える」。

中央日報日本語版 2017年04月25日10時57分
http://japanese.joins.com/article/451/228451.html
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