【労働】発想年齢で定年決めて! 「まだまだ活躍できる人材が肉体年齢で辞めさせられている」

関根弘一(せきね・ひろかず)さん(65)は大手メーカーでイメージセンサーの開発に従事していました。
会社員時代には、起業についてまったく考えていなかったそうです。

定年退職後、後輩の誘いでコンサルタントとして企業を一緒に回り始めました。そこで、たくさんのモニター画面を監視している光景を目にします。
そのとき、自らのイメージセンサー技術を生かした事業を思いつきました。
モニター画面を四六時中見ているのはストレスです。
必要な時にしか画の出ないモニター画面にすれば、モニターする側のストレスを軽減し、省エネはもちろん、小型化、低コストも実現できるのです」
(関根さん)
関根さんは特許を取得し、2015年7月に株式会社SEtech(http://setech.co.jp/)を起業しました。
16年3月にはNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の起業家支援補助金に採択され、事業にはずみがつきました。
この時に採択されたのは大学発のベンチャーばかりで、シニア起業者は関根さんしかいなかったそうです。その後、各種のビジネスコンテストにも入賞。いずれも事業の追い風になっています。
「会社員時代には全然やったことのない経験をたくさんしました。起業すると、すべてを一人でこなす柔軟性が必要ですね」

本当はもっと会社で仕事を続けたかったという関根さんは、「まだまだ活躍できる人材が、自分と同様に定年で辞めさせられている」と嘆きます。
「肉体年齢で定年を決めるのではなくて、発想年齢で定年を決めてほしいものですね」。 
(取材・構成:藤木俊明)


2017.04.25
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