5月8日まで東京・銀座の松屋銀座において、絵本「ミッフィー(うさこちゃん)」シリーズで知られるオランダの絵本作家・グラフィックデザイナー、ディック・ブルーナさんの展覧会「シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン」が開催中だ。
会場では、ブルーナさんが手がけたペーパーバックやデザイン原画、スケッチ、絵本原画、ポスターの複製など約500点が展示されているという。ここでは、同展の開催に先立って行われたオープニングイベントと内覧会の様子をレポートしよう。
■オープニングイベントに谷原章介が登場!
オープニングイベントには、スペシャルゲストとして俳優の谷原章介さんが登場。
アートやデザインに強い関心を持ち、かつてクリエイターやデザイナーに焦点を当てた情報バラエティ番組「ニューデザインパラダイス」の司会を務めたこともある谷原さんは、「ブルーナさんが、どんな道程を経てミッフィーちゃんの世界に至るのか。その源流がわかる」と今回の展覧会の魅力を語った。
展覧会にはミッフィーなどの絵本関連の作品だけでなく、ブルーナさんがデザインを担当したペーパーバックやポスターなど、グラフィックデザイナーとしての作品も数多く展示されている。
谷原さんによると「いずれもシンプルという基本は変わっていないが、作品を通してさまざまな要素が見えてくるので、(今回の展覧会を鑑賞することで)ミッフィーちゃんの世界がより立体的に味わい深く感じられるようになる」とのこと。なかでも今年2月に亡くなったブルーナさんが遺した未発表の絵本「クマくんがしんだ(仮題)」には感銘を受けたそうだ。
その遺作絵本のキャラクター、ブラック・ベアは、真っ黒なシルエットに赤い目が特徴で、ブルーナさんが1950~70年代に制作したポスターにも登場する。
谷原さんは「最初、なんでクマの目が赤いんだろうと思ったのですが、本の読みすぎで目が充血しているということで(笑)。(遺作絵本は)そのブラック・ベアが死んだというタイトルで、すごくさみしいなと思ったのですが、ブラック・ベアや『本を読むこと』に対するブルーナさんの想いが感じられる内容になっていて感動した」と語った。
その後、「クマが好き」という谷原さんに、ディック・ブルーナ・ジャパンからミッフィーとブラック・ベアのぬいぐるみがプレゼントされると「触り心地がいい」と大喜び! フォトセッションにもぬいぐるみを抱えたまま応じ、谷原さんの「ブルーナ愛」をアピールした。
■ミッフィーの絵本原画以外にも見どころたっぷり!
会場は大きく3章に分けられており、それぞれ「ユーモラスな線」や「大胆な省略」、「おしゃべりな色」などテーマごとに作品が展示されている。
なかでもブルーナさんが表紙をデザインしたペーパーバックは充実しており、その数、なんと200冊以上! ほかにも約40点のデザイン原画やスケッチ、ミッフィーやボリスなどの絵本原画約30点、ポスターの複製などが展示されている。
いずれも無駄を省いたシンプルな線、独創的な色づかい、想像力をかきたてるモチーフのフォルムなどが特徴で、ミッフィーの世界観との強い関わりを感じさせるものばかりだ。
このほか、「シンプルの明日」というテーマで、ブルーナさんの作品からインスピレーションを受けて日本のデザイン界で活躍する気鋭のクリエイター4組(KIGI/groovisions/中村至男/ミントデザインズ)が制作した新作も展示されている。
また、物販エリアも併設されており、ミッフィーやブラック・ベアをモチーフにしたTシャツやステーショナリー、バッグなど、さまざまな展覧会限定グッズが販売されているので、ファンはお見逃しなく!
■イベント情報
シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展
会場:松屋銀座8階イベントスクエア
住所:東京都中央区銀座3-6-1
開場時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は17:00閉場)
以下ソース:http://www.zakzak.co.jp/zakjyo/watcher/news/20170424/wat1704242020005-n1.htm(zakzak) http://mastetae.xyz/