【鉄道】駅ホームドアの整備目標の前倒しを明記 国交省の4白書の概要が判明

 政府が5月中に閣議決定する国土交通省の平成29年版の法定四白書(首都圏、土地、観光、交通政策)の概要が25日、分かった。交通政策白書では駅ホームドアの整備目標の前倒しを明記した。視覚障害者が駅ホームから転落死する事故が相次いだことを受け、ユニバーサルデザインを主要テーマに位置づける。また、土地白書では自治体が区画再編で空き地を有効活用する事例などを取り上げた。

 27年2月に閣議決定した交通政策基本計画は、東京五輪パラリンピックが開催される32年度までの駅ホームドア設置駅の目標数を約800駅としていた。白書では「できる限りの前倒しを図る」とうたった。具体策としては、国交省が昨年まとめた安全対策を踏まえ、利用者10万人以上の駅への整備を優先し、簡易ドア設置などを検討する。

 また、今回の同白書では、訪日外国人客をはじめとする多くの観光客が東京都心部を訪れるケースが増える中で、相次いで転落事故が起きたことを重要視した。ホームドア以外の課題としては、地方施設などにおけるバリアフリー水準の底上げを挙げた。

 このほか土地白書では、物流やヘルスケア分野などにおける土地・不動産や空き地活用で地域価値を維持・向上する必要性を明記した。観光白書では一過性に終わらない観光地域づくりの形成について取り上げた。首都圏白書は、圏央道の延伸開業による生産性向上などの実例を紹介した。

2017.4.26 07:00
http://www.sankei.com/politics/news/170426/plt1704260003-n1.html http://mastetae.xyz/